琉球びんがたの歴史

沖縄の伝統工芸琉球びんがたの歴史

 

沖縄には琉球王国時代から培われた南国沖縄ならではの伝統工芸が数多く存在します。

その中でも今回は琉球びんがたについてお話をさせて頂ければと思います。

現在では、琉球舞踊の踊り衣装などの色鮮やかな衣装が目を惹くと思います。

 

琉球びんがたは14世紀から15世紀頃に琉球王国時代に交易文化が盛んに行われた時期に技術や模様が発展・確立していきました。琉球びんがたは琉球王朝から貴重な海外との交易品、王家や士族の衣装として庇護され、発展してきた歴史がありますが、王政が解体された際に次第に衰退をたどることになりました。

また、追い打ちをかける様に第二次世界大戦で沖縄は地上戦があった土地の為、現地に保管されていた貴重な道具や伝統的な柄が彫られた型紙などが失われてしまいました。

この時点で琉球びんがたの復旧は難しいと誰もが思ったかもしれません。

第二次世界大戦後、琉球びんがたを復興させた方々がいました。

琉球びんがたは首里に居を構える一部の職人家系で受け継がれる世襲制が一般的で、中でも紅型三大宗家と呼ばれる家系が存在しています。

・城間(しろま)

・知念(ちねん)

・沢岻(たくし)

この中でも城間家の後継者である城間栄喜と知念家の後継者である知念績弘の2名が戦火を逃れたのち、戦後の物資不足の中拾った軍用地図や割れたレコード、銃弾の薬莢などを使って技術を絶やさない様に作品制作を続けていったという歴史があります。

現在でも琉球びんがたを目にすることが出来るのはこういった絶やしてはいけないという気持ちと技術の伝承なのだと改めて実感できました。

沖縄では、琉球びんがたの色付け体験ができる施設などもあるので訪れた際にはぜひ歴史などにも思いを馳せていただければ幸いです

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